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こんにちは、代表の赤羽です。
不動産の売買は単なるモノの売り買いだけでなく、家族の問題でも
あるなぁ~と痛感することが多々あります。
先日、販売の仲介をしていた売買契約が破談となりました。
売主様は80歳近くのおばあちゃん(見た目はもっと若く見える素敵な女性でした)
でした。終活のため、現在一人暮らしの自宅を売却して、嫁いだ娘さんの近くに引っ越す
つもりでの売却でした。ただ、自宅を売却したお金で、新たに土地と建物を購入する計画
であったため、せっかく貯めた預貯金も支出する必要があり、最終的に手元に残る金額は
僅かとなることが目に見えていました。経済的に不安な中でのご売却です。
そんな状況下、購入希望の買主様が見つかりました。
おばあちゃんのご家族からは、経済的不安を理由に売却反対の声があがりましたが、おばあちゃん
は買主に悪いからと一人で売却に向けて突っ走っていきました。
ただ、最終的にはご家族の意見を尊重して、売却の話はなくなりました。
私も少しご家族の立場でおばあちゃんを説得してしまいました。
買主様も購入後のリフォーム検討や資金計画も練っておりましたが、すべて0(ゼロ)に戻して
いただきました。
買主様には大変申し訳ないのですが、私は正直、ホッとしました。
もちろん買主様には希望条件の合う別の物件をご案内いたしました。
破談になったのになぜ?
売買契約が成立していたら仲介手数料が頂戴できました。ですが、おばあちゃんのご家族との関係
を崩してまで、経済的不安を与えてまで成立させる話ではないと強く感じたからです。
もし将来売却する際には、フジモリ工務店さんにお願いしたいと言っていただきました。
モノの売買は交渉事です。そこには損得以外の人の気持ちが入っております。
そんな気持ちや想いを大切に邁進していこうと改めて感じました。